竹島橋から望む朝日!西三河縦断80キロ【ロードバイク】

2021年4月17日

愛知県の地域区分は大きく分けて尾張地方と三河地方の2つがあり、尾張地方はさらに尾張・海部・知多の3つ、三河地方は西三河・東三河の2つに分けられます。そして愛知県には伊勢湾と三河湾の2つの海があります。

これまで地元愛知の海沿いサイクリングとしては、知多半島渥美半島を制覇してきました。しかし、どちらも発着地点までは車移動ありきであり、自走で海まで走るという経験をこれまではしたことがありませんでした。

自走で海までサイクリング計画

自宅から最も近い海はおよそ40km先の蒲郡市の三河湾です。往復でも80kmと決して遠い距離ではありません。ただ一つの問題は、海までに至るコースです。西三河を南北に走る地域の大動脈とも言える幹線道路、交通量が非常に多い国道248号線を走る必要があります。決して自転車に優しいとは言えないこのコース、走るのであれば昼間は避けたいところです。そうなると夜間走行=夜明け=日の出を見に行こうと考えるのは必然でした。

蒲郡市の海で目的地となるスポットを考えた時に真っ先に思い浮かんだのは、竹島でした。竹島周辺は竹島園地として整備されており、美しい景観なので何度でも訪れたくなるスポットです。

竹島とは

最強のパワースポット 竹島
長さ387メートルの橋で陸地と結ばれた、蒲郡のシンボル・竹島。島の中央部には、開運・安産・縁結びの神様を祀る「八百富神社」があります。 対岸から約400mしか離れていないのに、本土とは異なる独自の植物体系を持ち、その特異性から島全体が国の天然記念物に指定されています。

出典:蒲郡市観光協会公式サイトがまごりナビ

海と夜間走行と日の出

今回の目的地とルートプランはロードバイクに乗り始めた頃からあったのですが、なかなか実現に至っていませんでした。一番の問題は夜間走行への不安だったのですが、これは新しいライト、オーライトRN1500が不安を払拭してくれています。そうなると行かない理由はありません。

海までサイクリング当日

寒さも和らいできた4月、前週のチタイチの勢いもそのままに、いよいよ決行する時が来たのでした。
とは言うものの、「当日の目覚ましアラームで起きることができたら行こう」位のゆるい計画でその日を迎えました。

当日の未明、3時に目覚ましのアラームが鳴り目を覚ましたものの、眠気の誘惑が襲います。気が付いたら15分位が経過しており、なかなかベッドから起き上がることが出来ずにいました。何とか気合入れて起き上がり、朝食と準備に取り掛かります。

ウェアに着替えて外に出ると、ひんやりとした夜の空気に包まれていました。時刻は4時前、ライトを点灯して暗闇の中を海を目指してペダルを漕ぎ出しました。辺りは静寂に包まれています。

サイクリング開始と2つの失敗

いつもは交通量の多い道も車通りが少なく快調に走り出したのも束の間、体の冷えを感じ始めました。今回の服装としては、上は冬用の長袖サイクルジャージと下も冬用のロングタイツ、インナーは年間を通して着ているミレーの網シャツです。今回一番の失敗はグローブが夏用の指切りタイプにしたことでした。完全に油断していたことを激しく後悔しました。指先が凍える冷たさで冬用のグローブを取りに戻ろうかと真剣に考えましたが、結局そこまでは踏み切れず何とかこの状態で乗り切れると判断しました。

もう一つの失敗は、インナーのチョイスです。10度を下回る気温なので冬用のインナーを着るべきでした。若しくはウィンドシェルを羽織るべきでした。しかし、後悔をしても後の祭りです。思いがけず寒さに震えることになりながら、先行き不安だらけの夜間走行が幕を開けました。

寒さとの闘い

夜間走行はオーライトrn1500が今回も良い働きをしてくれており、視界良好で不安はありませんでした。日中は出来れば避けて通りたい国道248号線も、この時間帯は快適に走れます。しかし、寒さだけが僕を大いに苦しめました。頭の中は寒さのことでいっぱいです。ペダルを漕ぎ始めて体が温まるまでの辛抱かと思ったのですが、残念ながらその程度の寒さではありません。これから早朝を迎えて更なる気温低下も予想されます。そして、沿岸部に出て海風が強かったとしたら…と不安ばかりが頭をよぎります。

国道248号線沿いにトヨタ自動車の本社が見えてきました。つい先日、東京2020オリンピック聖火リレーが行われた場所を自転車で走り抜けて行きます。国道248号線から県道39号線に入りました。この時間帯でも国道248号線はそれなりに車が走っており緊張感がありましたが、脇道に入ると気持ちに余裕が生まれました。

岡崎市に入り街中を走って行きます。

この頃になると体の冷えがピークを迎えており、温かい飲み物を飲みたくなってきていました。コンビニエンスストアに立ち寄ることも考えましたが、日の出の時刻に間に合わせるためには、できる限り止まらずに走り続ける必要があります。ただでさえ街中は信号による停車が多く、思うように距離が稼げずに時間ばかりが過ぎて行き、焦りを感じ始めていました。

ルート沿いの自動販売機を見つけるたびに確認をするのですが、温かい飲み物は無く冷たい飲み物ばかりです。季節外れの暖かさが続いた影響なのか、自動販売機の商品はすっかり夏仕様に変わっていました。温かい飲み物で体を温めることは諦めて、ひたすら寒さに耐え続けて走り続けました。

時間との闘い

温かい飲み物を諦めて開き直ると、不思議なもので気持ちも前向きになってきていました。もちろん寒くて辛いことに変わりはないのですが、それよりも今度は時間との戦いになってきました。
信号待ちによる停車、ストップアンドゴーでスピードに乗り切れずに時間がどんどん経過して行きます。

幸田町に入る頃には空がずいぶんと明るんできていました。のどかな風景とオレンジ色に染まる東の空を見つめながら、竹島橋から日の出を眺めることは諦めなければいけないことを悟りました。

新しい朝が来た

空はどんどん明るくなり朝が近づいてきていました。太陽の暖かさを感じながら、新しい一日の始まり、街が動き出す瞬間を肌で感じていました。
先程までの凍えるような寒さが嘘のように、温かな日差しのぬくもりを感じながら蒲郡市に入り、竹島園地の看板が目に入るようになってきました。建物の間から時折、海が見えます。

そして遂に竹島園地に到着しました。風も無く穏やかで静かな海がそこにはありました。晴れ渡る青空と静かな海と竹島橋、その先にある竹島の美しい姿にしばらくの間、見惚れていました。

自分の足で海まで来たこと、自転車で海まで来れたことに達成感と心地良い疲労感に包まれていました。その後、竹島橋を自転車と一緒に渡り、途中、竹島橋から昇り始めてまだ低い位置にある太陽を見つめていました。この場所から眺める日の出は、また今度に取っておくことにして、今は心のままに、どこを見渡しても美しい風景を目に焼き付けていました。

そろそろ戻ろうかと準備をしていると、どこからともなく聞き覚えのある軽快な音楽が聞こえてきました。
それはラジオ体操の音でした。時刻を確認すると6時30分です。なるほど、朝のラジオ体操の時間なので辺りには人生の先輩方が集まっていたのでした。こんな眺めの良い所で新しい朝を迎えてラジオ体操ができると、とても素敵な一日が始まりそう。ペダルを漕ぎ始めた僕の背中には、朝の挨拶を交わす人達の声が響いていました。

まとめ

  • 春とは言え夜間走行、特に明け方を走る時は冬用装備必須。インナーウェアとグローブも大事。
  • 日の出を見るにはタイムスケジュールに余裕が必要。
    • 現地で日の出を待つ位の余裕が有った方がよい。
    • 街中はストップアンドゴーが多くて時間が掛かる。
  • 西三河の自動販売機は4月上旬に温かい飲み物は無くなる。

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